精油について

確かな品質の精油を使用することは最も大切な条件のひとつです

ストレス社会において、アロマテラピーは芳香植物などの香りを利用して私たちの心や体を心地よい状態へと導いてくれる、有用な方法のひとつです。香りの刺激は鼻腔から取り込まれ、脳へ直接伝わります。香りは情緒や感情に作用するとともに、自律神経の働きまでも左右します。また、心地よい香りは心を落ち着かせるだけでなく、体内の免疫力を活性化させる働きもあると言われています。自然の植物が持っているエネルギーを与えてもらうことで、人間の本来持っている能力を活性化させることが、アロマテラピーの原点です。

アロマテラピーでは、精油(エッセンシャルオイル)と呼ばれる香りの成分を集めた油溶性の液体を使用します。質の高いアロマテラピーを実践し、心身を快方へと導くために、確かな品質の精油を使用することは最も大切な条件のひとつです。例えばフランスやベルギーなどでは、アロマテラピーが医療として認知され、一部の精油は薬品としても扱われます。

私たちは、健康こそかけがえのない財産であると考え「安全で安心なものをお届けする」ことを基本理念としています。心から安心して使える精油を提供するために、“ケモタイプ”の概念を取り入れ、国内分析を行い、自らの手で精油の内容を確かめてまいりました。

安心して使える本物の“ケモタイプ精油”が、皆様の健やかな生活のお役に立てることを祈って。

ケモタイプ精油とは

◆ケモタイプとは

ケモタイプ(フランス語でchemotype)とは、植物に含まれている成分を化学的に分析して、特徴的な成分の含有率で植物を分類・同定するという考え方で、「化学種」とも訳されます。
動物と違い自由に動くことの出来ない植物は、生育地の気候や土壌など様々な条件に適合して成長します。その結果、植物自身が作り出す成分構成が異なることは経験的にご存知でしょう。自然界では当然のことなのです。

◆ケモタイプ精油の誕生

精油も自然の植物から採られるのですから、同じ学名の植物から採油した精油でも、植物が育つ土壌、標高、気候、風土などにより、精油に含まれる成分の構成比が大きく異なることがあります。
ケモタイプの概念をアロマテラピーにも取り入れ、成分分析で内容成分を確かめることの重要性を提唱して実践し、現代アロマテラピーの道を開いたのが、フランス人であるピエール・フランコム氏です。そして、この正当な流れを受け継いでケモタイプ精油の概念を守り続けているのが、プラナロム社の精油なのです。

◆ケモタイプ精油とアロマテラピー

なぜ精油を分析し、芳香成分の含有量によって分類・同定する必要があるのでしょうか。
精油の香りを楽しむだけならば分析の必要はないでしょう。しかし、フランスやベルギーのように療法としてアロマテラピーを実践する場合、病気や症状に対して治療に必要な有効成分が一定量以上含まれる精油を使用する必要があります。また、精油を皮膚に塗布する場合には、精油が身体に及ぼす作用について知るために、成分分析によって精油をタイプ分けする必要があるのです。
つまり、安全・確実・効果的なアロマテラピーを実践するためには、ケモタイプ精油を使用することが必要不可欠なのです。

精油の選び方

精油を分析し、分析結果に基づいて専門家が分類・同定した精油が「ケモタイプ精油」です。
以下の点を確認し、確かな品質の精油を使用しましょう。

  1. 植物学名で品種の特定をしていること
  2. 採油部位(花・葉・根・実など)が明記されていること
  3. ロット番号が明記されていること
  4. ロット番号ごとの国内分析の結果を誰にでも公開し、確かな品質の精油を提供していること
    • 国内分析で酸価・ケン化価・屈折率・比重・旋光度を確認し、不純物や合成品の混入がないことを確かめている
    • 国内分析で農薬・酸化防止剤についても分析し、混入されていないことを確かめている
  5. 生育地、または蒸留地が明記されていること
  6. 蒸留年月が明記されていること
  7. HECT(ケモタイプ精油の略号)が記載されていること

香料用精油とケモタイプ精油との違い

植物から抽出された精油は、食品や日用品、香水などの香りを付ける原料として、世界中で広く使用されています。現在流通している精油の98~99%は香料用に使用され、アロマテラピーに利用されているケモタイプ精油はごくわずかな量であるというのが現状です。
香料用精油とアロマテラピーで使用するケモタイプ精油では考え方が大きく異なります。
常に一定の製品を作る必要がある市販製品は、香りも一定でなければいけません。そのため、香料用精油は常に一定の香りとなるよう調整されます。
これに対し、アロマテラピーは植物の成分をまるごと利用することに意義があると考えるため、酸化防止剤などの添加はもちろん、香りを整えるための成分の調整も一切行いません。
市販されている多くの精油の中からアロマテラピーに適した精油を選択するためには、上記の「精油の選び方」を参考にしてください。